未来戦記にとりつかれた山本五十六 （知床のヒグマ）

未来戦記にとりつかれた山本五十六。
ロンドン軍縮会議では軍の使い走りを演じ英雄視される。
アメリカ駐在中に読んだ「未来戦記」。
真珠湾奇襲攻撃の16年前に書かれた本。
海戦の主力は戦闘機になると予測し、実証した。
近い将来日本は真珠湾奇襲攻撃を実行、南方進出を図ると予測。
アメリカは苦戦を強いられるが、体制が整えば日本軍を駆逐してゆくと書かれ、詳細な戦略、戦術が書かれていた。
山本五十六はこの本を読んだ。海戦における戦闘機の優位性に強く惹かれる。
アメリカでは取り立てて注目を浴びなかった本に山本五十六は取憑かれた。ゲームボーイだ。
山本五十六は、戦闘機を主力にした機動部隊による海戦を夢見るようになる。真珠湾攻撃に取憑かれる。
海軍に憧れた軍国少年が、戦闘機による機動作戦に夢を託すようになる。
ミッドウエイ海戦では機動部隊を一カ所にまとめて配置した戦術をとり惨敗する。
アメリカ海軍は空母を散在させ「万が一に備えた戦術」をとる。
空母一隻が発見されても被害は最小限に食い止められる。
日本艦隊は集中攻撃に晒され壊滅する。山本五十六の無能さが暴かれた一瞬である。
軍国少年山本五十六が皇国日本を戦争の泥沼に引き込むこととなる。
太平洋戦争は真珠湾奇襲攻撃の一時間前に始まっていた。
イギリスへの宣戦布告無しに南方侵攻作戦が実行された。