12兆円もの無駄、核燃料サイクル事業。生きるのに真剣なヒグマをたやすく殺めるな！！

　原子力規制委員会が日本原子力研究開発機構に示した、退場勧告。十二兆円はフィンランドの国家予算並み。
　もんじゅは事故や不祥事、不手際続きで、この二十年間、ほとんど稼働していない。止まったままでも一日五千五百万円という高い維持管理費がかかる。
　ナトリウムの融点は九八度。固まらないように電熱線で常時温めておく必要がある。千七百トンのナトリウム。年間の電力消費量は一般家庭約二万五千世帯分、電気代だけで月一億円にもなる。
　発電できない原子炉が、膨大な電力を必要とする、皮肉な存在である。
　もんじゅ以外の施設にも、トラブルがつきまとう。
　再処理工場は三年先、ＭＯＸ燃料工場は四年先まで、完成時期が延期になった。ＭＯＸ燃料工場は五回目、再処理工場に至っては、二十三回目の延期である。
　核燃料サイクル事業には、毎年千六百億円もの維持費がかかる。
　この維持費を環境保護に振り向ければヒグマを保護することができる。
　米軍普天間（ふてんま）飛行場（沖縄県宜野湾（ぎのわん）市）の名護市辺野古（へのこ）移設に反対する市民らが、埋め立て予定地近くで抗議の座り込みを始めて十八日で五百日となった。
　運動の中心人物として知られる沖縄平和運動センター議長の山城博治（ひろじ）さん（６３）は、悪性リンパ腫の闘病を続けながら、沖縄への基地負担集中が変わらない不条理を訴えている。
　生きるのに真剣な者たちの声ほど無視される。
　そんな日本の政治、良いはずがない。